「八月中旬」
小さな雨粒 髪撫(な)でて
腕に当たれば肌寒く
こんな日もある八月半ば
<向日葵 (Himawari)>
「蝉(せみ)の抜け殻(がら)」
朝の柳の葉の下に
蝉の抜け殻しっかりと
今日の昼間も蝉時雨(しぐれ)
<向日葵 (Himawari)>
「つくつく法師」
夕は秋風 黄色葉混じる桜の木
中腹雲の山眺め
初鳴きだけど滑らかに
<向日葵 (Himawari)>
「八月中旬の朝」
朝の室内 暗がりで
もう秋の虫爽(さわ)やかに
夏は終わりと鳴き続け
<向日葵 (Himawari)>
「コオロギ」
コオロギの初鳴き聞いて肌寒く
息も絶え絶え
初々(ういうい)しくて
<鳳仙花(Housenka)>