「バイパス出来て」
元は国道 今静か 町並み重みの古作り
そこで見つけた夾竹桃(きょうちくとう)は
日本古来の一重咲き
<雌待宵草 (月見草) (Mematsuyoigusa)>
「風車」
大きな大きな木で出来た
溝を跨(また)いだ晴れ姿
水車さんより珍しく まだまだ働く純朴者よ
<うつぼ草(Utsubosou)>
「桜とつくつく法師」
今を盛りのつくつく法師
夏の魂ため込んだそよそよ揺らぐ深い色
虫には穴を与えつつ秋を迎えて一葉色づく
<うつぼ草 (Utsubosou)>
「コオロギに合わせて」
日が暮れて地上の光雲照らし
水の光は何踊る
黒がりころころコオロギに
<ウツボ草(Utsubosou)>
「くの字くの字の」
菱形の金網辿(たど)る蔦(つた)の花
くの字 くの字の
リズミカル
<黄金虫と雌待宵草 (月見草) (Mematsuyoigusa)>