「 水道水」
流れにじっと手を浸(ひた)し
指と水との話し合い
水の世界も秋気配
<雌待宵草 (月見草) (Mematsuyoigusa)>
「桜の落ち葉」
桜の落ち葉は芝を埋(う)め
ヤブ蚊に食われて
花巡(めぐ)り
<雌待宵草 (月見草) (Mematsuyoigusa)>
「星と飛行機」
雲の間の星眺め
瞬(またた)き数えているうちに
視野の中 飛行機飛んでご挨拶(あいさつ)
<エノコロ草 (Enokorogusa)>
「蜩(ひぐらし)」
蜩は
朝方(あさがた)鳴いても
もの悲しくて
<雌待宵草 (月見草) (Mematsuyoigusa)>
「道具」
道具にこりこり凝っちゃって
物の本質忘れてしまう
詩には道具はいらなくて
<雌待宵草 (月見草) (Mematsuyoigusa)>