「秋雨」
しとしととガラスを濡らす秋雨に
春の桜を
重ねてみれば
<林檎(Ringo)>
「窓開けて」
雨上がり新鮮空気を吸いたくて
虫の鳴き声 香(か)を移し
頬(ほお)のそよ風語りかけ
<林檎(Ringo)>
「伴奏」
つくつく法師の合間には
虫の音(ね)波打ち
潮(うしお)となって
<雄日芝(Ohishiba)>
「星光(ほしひかり)」
草原の虫の合唱
指揮者はだあれ
それは小さな星光(ほしひかり)
<稲(Ine)>
「秋風」
秋風
枝垂(しだ)れ柳を通り抜け
応える柳も秋踊(おど)り
<藪枯らし(Yabukarashi)>