「菊芋(いも)」
花びらの穴を透して見るものは
隣の花の山吹色の
私の姿を朝モズ笑う
<独活 (Udo)>
「風が無くても」
雨がぽつぽつ秋の夜は
風が無くても
身が締まり
<独活 (Udo)>
「三日月型に」
三日月型に夏細り
日暮れ時には
何処にも探せず
<タラの木 (Taranoki)>
「去年の花」
去年の草花見たくなり
求めて歩く草道の
見つけて喜ぶ朝の露
<葛(Kuzu)>
「二番穂」
二番穂出そろう緑の上を
風に流されふわふわと
繋(つな)がりのんびり赤トンボ
<葛(Kuzu)>