「暮れの柳」
暮れの垂(しだ)れは
朝日の方に
緑葉残す
<ヒシクイ(1) (雁(がん)の一種(天然記念物) (Hishikui)>
「冬の夏」
夏は攻められ細々と
海岸線に集まって
白砂 テトラ 空の陽が
<女体山(Nyotaizan)>
「河口」
塩水が川の懐(ふところ)奥深く
目には少しも見えないけれど
大きな黒鯛(くろだい)ピチピチと
<唐楓(Toukaede))>
「白砂」
夏の日を
冬の白砂
秘め眠り
<ヒシクイ(2) (Hishikui)>
「枯れ野」
枯れ野広がり
何も変わらず
年明けてさえ
<抽象美 (Tyuusyoubi)>