「四月の雹(ひょう)」
朝日の中で頬(ほお)ずりすれば
白い輝き 固く締まって
鎮(しず)めてくれる 春の血潮を
<エンドウ(Endou)>
「田圃(たんぼ)」
今までは自然の世界
それを機械が掻(か)き混ぜて
揺り起こされた田圃たち
<田への水入れ(Ta)>
「鯉(こい)のぼり」
大きな大きな鯉のぼり
庭より大きく
はためいて
<竹籠 (Takekago)>
「開店」
お祭り気分を味わって
お礼に買うのは
電動歯ブラシ 唯(ただ)一本
<ツツジ(Tsutsuji)>
「セルフガソリン店」
ものは試しとセルフの店へ
ボタンを忘れて尋ねる始末
値段はあんまり安くなく
<テニスボール(Tennis ball)>