「豚菜の黄色」
鮮やか黄色はここにある
数百 顔を輝かせ
曇り空にも地上に陽(ひ)
<牡丹(Botan)>
「五月の虫の音(ね)」
外の明かりは窓明かり
今年初めて虫の音は
一人静かに鳴き続け
<牡丹(Botan)>
「カッコウの初鳴き」
もう初夏だ
朝霧透(とお)してカッコウ カッコウ
旅の疲れも忘れて歌う
<牡丹(Botan)>
「一番輝くとき」
白い花の姫ジオン
一番輝く日暮れ時
皆が消えてもクッキリと
<孟宗竹のタケノコ(Takenoko)>
「ガマズミ」
花は目立たずひっそりと
睫(まつげ)の先に玉付けて
ピンと伸ばして誇らしげ
<牡丹(Botan)>