「虫と星」
虫の高音 心を揺すり
秋の初めは
星見を忘れ
<塔(Tower)>
「大錦(おおにしき)草」
焼け光るコンクリートの上にいて
爽やかムードを醸(かも)しだし
一ミリ満たない白い花
<雌待宵草(めまつよいぐさ)(月見草) (Mematsuyoigusa)>
「ビアガーデン」
湖の白い光も絶え絶えに
眉月(まゆづき)とネオンの光を見比べながら
火照(ほて)った体を夕風浮かべ
<雌待宵草(めまつよいぐさ)(月見草) (Mematsuyoigusa)>
「柳とキンモクセイ」
ガラス越し柳が二年で抜き去った
眺める私を日が照らし
色まで映る我眺め
<雌待宵草(めまつよいぐさ)(月見草) (Mematsuyoigusa)>
「稲刈り」
この夏は半月早く稲刈り終わり
鎌(かま)の稲刈り懐(なつ)かしく
象の鼻から籾(もみ)出して あっという間に新米に
<菊芋(Kikuimo)>